東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻の第5期生による修了作品が今、渋谷ユーロスペースにて上映されている。
ethica編集部からのインフォメーションは、こちら http://www.ethica.jp/5163/
イマジネーションを盛り込んで発信された13本
「作品を観ることで、悲しみや辛さを抱えた人が少しでも生きやすくなれば」
「イメージの連なりや映像によって生まれるリズムなど、言葉を超えたところで共感してもらえるのがアニメ制作の醍醐味」
「おバカで世界を救おうとする『クレヨンしんちゃん』に共感」
「絵を動かすことがとにかく好き。そのスキルをもっと高めて表現したい!」
「ハッピーエンドを自分なりに表現したい。幸せにはいろいろな形があることを伝えたい」
彼らの何人かから聞いた言葉が、作品にはどのように反映されているのか。画面の隅々までをコントロールした上で世界へと発信される作品にはそれぞれに違った趣きやパワーの質が見受けられ、2グループそれぞれ約1時間の上映は意外と短く感じられる。
1年間を費やして、アニメと自らの限界に挑戦
修了制作13作品は、1年次での座学や実習(コンパクトな短編制作)を通じて構想を練り、2年次の1年間を掛けてコツコツと仕上げられたものだという。
3分に満たないものから10分を超えるものまで。手法にもコンセプトにもお互いを縛るものは一切なし。平面や立体というバリエーションはもちろん、手描き、コマ撮り……と表現もさまざまだ。抽象的世界を表現するものもあれば、抒情豊かにストーリーを語る作品も。
「制作手順はさまざまで、音楽から作る人もいればシナリオを練りに練る人もいます。作業スペースは24時間利用可能なのですが、深夜に個人での作業に没頭する姿を客観的に見ると、引いちゃうかもしれません(笑)」
「大学院での2年間、作品制作について考えないで過ごした日は1日たりともなかったですね。いつも頭のどこかでアイデアを練ってました」
【後編に続く】
【後編に続く】
後編は、より深い内容を掘り下げていきます。また、渋谷での第一夜にゲストで登壇された多摩美術大学出身のCGアニメ制作ユニット「AC部」の模様もレポート。キテレツさで人気のあの作風を生み出す発想や制作にまつわるエピソード、卒業制作の上映、さらに新作という高速紙芝居(!)の実演もありました。
更新タイミングは、ethica編集部facebookやTwitterでご案内させて頂きます。
【取材協力】東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻 岡本典子さん、小谷野萌さん、田村聡和さん
【開催概要】 会期:2014年3月15日(土)~ 21日(金)各日19:00から、会場:渋谷ユーロスペース、料金:1枚500円/3枚1200円
主にライフスタイル&カルチャーの分野で雑誌やwebメディア、単行本の執筆・編集に携わる。本も好きだが映画にはさらに目が無い。
松本典子
0 件のコメント:
コメントを投稿